リーマンショックの再来となるのはジャンク債(ハイイールド債)?

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皆さんこんにちは。

先日下の記事でCLO(担保付ローン証券)がリーマンショックを超える金融危機を引き起こす可能性について考察しました。

しかし、CLO以外にも金融危機を引き起こす可能性のある金融商品があります。

今回は、CLOと同様、金融危機を引き起こしかねない(と私の考えてる)「ジャンク債(ジャンクボンド・ハイイールド債とも言います。以下、ジャンクボンド・ハイイールド債も含みます。)」について考察していきたいと思います。

 

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CLO以外にもジャンクボンドがバブル崩壊=金融危機の引き金となる可能性がある

ジャンク債(ハイイールド債)とは

ジャンク債(ハイイールド債)とは、格付けが低くデフォルト(債務不履行)の可能性が比較的高い代わりに、利回りの高い、ハイリスクハイリターンの債券のことをいいます。

「ジャンク」とはガラクタや紙くずという意味ですので、あまり良い響きではありませんね。

実際にその響きの通り、ジャンク債は格付け機関が行う格付で、S&PならBB以下、ムーディーズならBa以下に格付けされた低格付け債券となります。

格付けが低いということは、信用力が低いということですので、元本割れのリスクは当然高まります。

 

ジャンク債市場はバブルとなっている?

1980年代に「ジャンク債の帝王」と呼ばれたマイケル・ミルケン氏は、ジャンク債のことを「繁栄の方程式」と称賛しました。

実際、ジャンク債のデフォルト率は、リーマンショック直後には10%を超えていましたが、ここ数年は2〜5%と低いデフォルト率が続いており、利回りも高いことから、一見魅力的な金融商品に見えます。

そして、その魅力に惹かれたのが低金利環境で資金の運用に苦しんでいた世界中の投資家たちです。

その投資家たちは、高リスクでも利回りの高いジャンク債を積極的に購入したため、ジャンク債市場の規模はあっという間に拡大し、2019年3月には2.5兆ドルまで急膨張しました。

結果として、現在のジャンク債市場は、バブルの様相を呈しています(足元ではコロナウイルスによる不安感により一時的に減少していますが)。

 

なぜジャンク債がリーマンショックの再来となるのか?

ジャンク債は信用力の低い債権ですので、リセッション(景気後退)がはじまると、すぐに信用不安が高まります。

もともと、信用力の低い企業は景気が後退すれば業績が悪化しやすいことから、実際に景気が悪化すれば、投資家はポートフォリオで最もリスクの高いジャンク債を最初に売却しようとします。

しかし、全投資家が同じように考えますので、売りが売りを呼ぶパニック売り状態となり、バブルは崩壊するでしょう。

そうなれば、混乱はジャンク債市場だけでなく、世界各国の株式市場を直撃することとなり、結果として主要株式市場の株価の大暴落、さらには金融危機に繋がる可能性があります。

 

ジャンクショックが起きれば日本もただでは済まない

ジャンク債が主に販売されているのはアメリカですが、日本企業への影響はアメリカの企業よりも大きくなる可能性があります。

何故なら、マイナス金利政策が導入された結果、世界的にみても低金利環境となってしまった日本では、融資や債券の利回りの低下により、資金運用に困っている金融機関が多数存在しているからです。

特に農林中金やゆうちょ銀行、メガバンクは、世界的にみてもトップクラスとなる量のジャンク債を保有しています。

ですので、CLOと同様に、アメリカ初の金融危機だとしても、最も影響を受けるのは日本の金融機関と言っても過言ではないのです。

 

また、農林中金やメガバンクに追随して、地方銀行もハイリスクな金融商品に手を出しています。

以前にも米債への投資で失敗した日本の複数の地方銀行が、資金を国内に戻すために円を買ったため急激な円高となったことがありました。

もし仮に、ジャンク債のバブル崩壊とまではいかなくても、ある程度相場が下がるような事態が起これば、同様の事態が起こる可能性も否めません。

 

まとめ

CLOと同様、ジャンク債もバブル状態にあり、崩壊すれば金融危機を引き起こす可能性があります。

また、CLOとジャンク債は商品性が似ていることから、バブルの崩壊が同時に起こる可能性もあります。

そうなれば、日本の金融機関はもちろんのこと、世界中の経済に大打撃が出ることは間違いありません。

今後、さらにCLOやジャンク債の市場が拡大するのであれば、バブル崩壊の可能性も高まっていきますので、注視する必要がありますね。

 

 

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※本記事は私見ですので、投資は自己責任でお願いいたします。

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