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不動産取得税の軽減措置を受ける方法とは?【令和2年度〜3年度版】

皆さんこんにちは。

住宅を新築する際にかかる税金の一つに不動産取得税という都道府県民税があります。

今回は、この不動産取得税の内容の詳細や軽減措置を受ける方法について解説していきます。

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不動産取得税の軽減措置により高額な税金が0円に?でも軽減措置を受けるには自己申告が必要!

不動産取得税とは?

不動産取得税とは、土地や建物(新築でも中古でも)を購入するときに支払う税金です。

なお、固定資産税とは違い、購入したときに一度だけしかかかりません。

納税のタイミングとしては、新築や中古住宅の購入した時ではなく、翌年となりますので忘れた頃に納税通知書が送られてくると言っても過言ではありません。

上記でお伝えした通り、都道府県民税ですので、基本的には都道府県の税事務所で納税の手続きをします。

 

不動産取得税の税額計算方法は?

不動産取得税は

課税標準額×税率」で計算されます。

課税標準額には、実際に売買したときの価格ではなく、固定資産税評価額が使われます。

固定資産税評価額は、公的価格であり、お住まいの各市町村が算出しています。

また、固定資産税評価額は、基本的に時価よりも低くなります(そのため、金融機関から融資を受けるときに担保評価額としても使われます。)。

どの程度低く算出されるかというと、あくまでも目安ですが、土地の場合は時価の7割程度、建物の場合は5~6割程度とされています。

また、税率は原則4%と定められていますが、 2021年3月31日の取得までは土地・建物共に3%とすることが特例的に認められています。

また、土地が宅地の場合は、 2021年3月31日までに取得すれば、課税標準額を評価額の2分の1とすることができます。

上記の引き下げの適用を受けるには特に要件はないため、不動産の購入の際に気にすることはありません。

ただし、これとは別に後述する「軽減措置」を受けるためには、いくつかクリアする要件や手続きが必要となります。

 

不動産取得税の軽減措置とは?

不動産取得税の軽減措置とは、購入する住宅が一定の要件を満たしていれば、支払うべき税金が軽減され、最大全額が免除になる可能性もある制度です。

購入する住宅が満たすべき要件とは、新築の場合は

①床面積が50㎡以上240㎡以下であること
②取得者が居住するための住宅である、またはセカンドハウス、その他住宅全般(住宅用賃貸マンションなど)であること

であり、

中古物件の場合は

①床面積が50㎡以上240㎡以下であること
②取得者が居住するための住宅である、またはセカンドハウス用の住宅であること
③1982月1月1日以降に建築されたもの、または新耐震基準に適合していることが証明されたもの

です。

 

軽減措置により受けることが特例は?

建物については税額計算で使用される固定資産税評価額から一定額が控除されます。

新築の場合は、 1,200万円が控除され、新築物件が認定長期優良住宅の場合はさらに100万円が上乗せされ、1,300万円が控除されます。

中古住宅の場合は、新築された年に応じて、控除額が異なりますが、都道府県によって異なる場合がありますので、確認が必要です。

一方、住宅用の土地については、軽減措置が適用される住宅が建っている場合に、以下のいずれか多い額が不動産取得税の税額から控除されます。

①4万5000円

②土地1㎡当たりの価格×1/2×住宅の床面積の2倍(200㎡が限度)×税率(3%)

 

土地と建物で名義が異なる場合でも軽減措置は受けることができる

地方都市部や農村部では親の土地に子供が建物を建てる場合が多々あります。

このような土地と建物で名義が異なる場合でも、不動産取得税の軽減措置は受けることができます。

 

軽減を受けるために必要な対応

不動産取得税の軽減措置を受けるためには、申告が必要です。

新居に入居して特段申告をしていない場合、一年ほどで納税通知書が送られてきますが、軽減が適用されていない税額が記載されていますので、一度は高額な税金を支払わなければならない可能性があります。

申告する先は、都道府県の税事務所となります。

なお、都道府県によっては申告期限が条例で定められているため、期限内に手続きしなければ軽減が受けられない可能性がありますが、手続きを忘れてしまった場合は、管轄の税事務所に問い合わせることで、申告期限が過ぎていても、納税通知書を受け取ってからでも軽減を受けることができますので心配はいりません。

 

都道府県によっては市役所員の検査により軽減措置の適用に申告が不要となる場合も

上述したように、基本的には不動産取得税の軽減措置を受けるには県の税事務所に申告が必要です。

しかし、都道府県によっては、申告しなくても「新築物件の実査に訪れる市役所員に不動産取得税の軽減措置を受けたい旨を伝える」ことで軽減措置を受けることができる場合があります。

市役所員の実査(検査)とは、新築・増築した住宅に入居後した後、1~3ヶ月程度でお住まいの地域の市区町村が固定資産税の評価額を調べるために家屋調査を行うことです。

固定資産税評価額は不動産取得税額の計算に必須ですので、実査の際に、調査員に不動産取得税の軽減措置を受けたい旨を伝えることで、市役所員から県の税事務所に軽減措置の適用を伝えてくれるからです。

 

不動産取得税の軽減措置を受けた場合の計算

実際に、不動産取得税の算定を行ってみます。

3,000万円の新築一戸建てを買った場合(土地と建物を同時に購入した場合)で軽減前と軽減後を比べてみます。

なお、土地・建物の面積と評価額は以下と仮定します。

土地…面積:100㎡、評価額:1,000万円
建物…延べ床面積:90㎡、評価額:1,000万円
①軽減前の税額計算

土地の評価額を2分の1にしたものと建物評価額に税率(3%)をかける。

土地…1,000万円×1/2×3%=15万円
建物……1,000万円×3%=30万円
これにより、税額は合計で45万円だ。
②軽減後の税額計算

土地分は下記のうち多い金額を上記の税額から控除できる。

①4万5000円
②(1,000万円÷100㎡)×1/2×(90㎡×2)×3%=27万円
②のほうが金額が多いので、27万円を軽減前の土地の税額から控除します。

15万円ー27万円<0
となり、控除額のほうが税額より大きいので税額は0円となる。

一方、軽減後の建物は新築なので評価額から1200万円が控除され、

(1,000万円ー1,200万円)×3%<0円
が税額となる。

結局のところ、土地と建物を合わせた税額は軽減前の45万円から0円となり、そもそも納税通知書は届きません。

 

まとめ

不動産取得税は自分で内容を調べ、軽減措置を受けるために行動を起こさなければ、高額な税金を払わなければならなくなります。

新築や中古物件を購入された方は、必ず税事務所へ連絡し、軽減措置を受けるために何をすれば良いか確認をするようにしましょう。

 

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